2011年12月2日
鹿児島、福岡、徳島県産『筍(たけのこ)』好評販売中!!
筍は鮮度が命と言いますが、まずは土質と竹林の手入れと気温・雨量が重要です。 先ずは「土質」、色白で良質な筍を生む土壌は土が赤いそうです。京都・福岡・鹿児島など、色々な産地がありますが、良質な土壌は赤土系のようです。おそらく、砂地では簡単に竹が伸びてしまい、筍に味が入らないのだと思います。粘土質の赤土系の場合、根の張り方がしっかりとするので、より大地の恵みを吸い取り、良い筍が出来ると思います。 次に「竹林の手入れ」、過密になると日照時間が減り、竹が痩せるので、適宜、間引きをするように竹を伐採します。実際は筍が成長して5年経った竹を切って、竹材にするのが基本のようです。良質な筍産地では竹林がとても丹精に手入れされています。一般人は、筍なんかどんどん出てくるものでしょ……などと思っていますが、そんなことはありません。また、間引いた竹の地下茎から出た筍は美味しくなく、『親なしの筍』と呼ぶようです。なるほど、光合成で栄養を生み出す部分を切られた地下茎から伸びる筍は、ひ弱で美味しくないのです。竹林を管理するプロ達は、その『親なし筍』を簡単に区別できるそうです。さすが竹林の主たちは違います。 次は「気温」と「水分」が成長に大きな影響を与えます。寒い季節は、筍は凍らないように、自らの糖度を上げようとします。また、雨量がすくないので、水分も絞られ、より濃厚な味になります。また、収穫後の温度も低いので、とても良質な筍が手に入るわけです。気温が上がり、雨が多くなると、筍は1日で1メートル近く成長するようです。読んで字の如し、竹は10日(旬)で大人になるので、1日で1メートルというのもうなずけます。
(大きい筍と小さな筍 どっちがよいか?) 今の季節では1本500g弱のものが最良です。甘みと旨みがのり、更に食感も丁度良く、大変美味しいです。ただ、1本を丸焼きにして食べる場合は、小ぶりで1本150gくらいが火も通りやすく、お値段も少し安いので、おすすめです。出来れば炭火や焚き火で皮付きを丸ごと焼くと、石焼芋のようにホクホクで美味しくなりますが、出来ない場合はオーブンでも結構美味しく出来ます。丸焼きの場合は鮮度が重要なので、少しで古いようであれば、先ずは糠とタカノツメで下茹ですると、うまく仕上がります。焼きたてを豪快に塩や醤油だけで食すと、口中が春の香りでいっぱいになります。そして、絶妙なほろ苦さと甘みなどの複雑な味のコンビネーションが、非常に強いインパクトを生み出します。ちょっと変わって、下ごしらえした筍をオリーブオイルと塩でソテーしても美味しいです。キツネ色になるくらいに焼き目を付けると、とても香ばしく、すこぶるうまいです。もちろん、下茹でした筍を炭火であぶって、醤油をひと刷毛が最高です。特に今の時期の筍は糖度が高いので、まさに焼きトウモロコシを食しているか? と錯覚するほどです。この時期だけの初春の美味です。ご自身で色々な料理に挑戦する価値は大有りです。

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